代表理事 瀬戸ケ一(せと かんいち) http://www.seto-k.net/
本公益財団法人は、サイエンス、スキルともに優れ、社会に貢献する若い口腔科学者と医療者を国際的に育成することを第一の目標としております。歯科医学が日本に定着して100年を経るうちにいつの間にか方向性を失い、閉塞状態に苦しんでいる今こそ目がキラキラ輝く創造的な若者の育成が喫緊の課題と言えましょう。本財団はわが国の口腔の専門家を切磋琢磨し、世界水準を越える研鑽を積み、国民の期待に応えられ得る次世代の指導者を積極的に生み出すことを具体的な使命としております。
アジア各地域における口腔医療の専門家は依然として不足あるいは偏在しており、欧米の学術水準に到達するには時間を要することは明白で、日本、中国、韓国、台湾など東アジア諸国がこれを先導する役割を担わなければなりません。
例えばアジアの広範な地域における口腔がん多発は世界が注目するところであり、口腔がん専門家の継続的協力が望まれています。檳榔噛み習慣が原因と言われていますが、本財団の前身NPO法人「アジア対口腔がん協会(AFOC)」はむしろタバコ噛み、喫煙が口腔がんを誘発する要因の方が大きいと睨んで追求しております。これが脱タバコを促す社会活動に結びつき、さらには粒子線治療と手術などの組み合わせで人間に備わる高度口腔機能を温存しつつ治癒率をたかめる口腔がん治療コンセプトの開発に向けて飛翔します。このような努力が人材育成を促進し、やがて医療と歯科医療の間を埋める口腔医療が確立して輝き始めることを願っております。
皆さまの熱いご理解と連携をお願いいたします。